ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区ベルヴァル・スー・シャティヨン村に位置する1955年創業の家族経営のメゾン「フォレ・ラミヨン」。
3代目の当主ジョエル、4代目の現当主兼醸造学者二コラが、醸造とセラー作業を担当し、ヤニックとジェレミーが畑作業全般を担当しています。

現当主のニコラは、ベレッシュやブノワ・ライエと同級生で共に学び、その後シャンパーニュのコンサルタントとして18年間ワイン醸造に携わり、南アフリカ、ベルギー、イタリア、ドイツ、アメリカ、スウェーデン、ノルウェーなど世界各地でワインに関する知識を習得してきました。長年にわたり、温暖な気候でのスパークリングワインの生産を専門としてきたため、温暖化が進むシャンパーニュ地方の現在および未来への、シャンパーニュ委員会からの相談にも対応しています。

醸造については、クリュッグのエリック・ルブルからの影響を強く受けており、今も月に一度はセロス氏と意見交換したりという親密さ。

畑はヴァレ・ド・ラ ・マルヌ地区のベルヴァル・スー・シャティヨンとトレルー・シュール・マルヌ、モンターニュ・ド・ランス地区のヴィル・ドマンジュ村に合計5ヘクタールを所有しています。
ムニエが主な品種で、次いで、ピノ・ノワールとシャルドネです。二コラはムニエを特に好んでおり、その理由は「醸造や表現がむずかしい品種であること」とのこと。
樽は、門外不出ボリンジャー専属の樽職人から譲り受けています。

二年ほどにブルゴーニュのボーヌにいた経験もあり、区画毎に小樽にて発酵・熟成を行う醸造方法や、更に大樽（600ℓ樽）熟成など、その影響も大きくみられます。

テロワールを尊重し、環境に配慮した持続可能なブドウ栽培がモットー。
減農薬栽培、化学薬品を使用せず、清澄や滅菌ろ過は行いません。 また、ブドウが持つフレッシュな酸を活かすために、全てのキュヴェでマロラクティック発酵もなし。 ソレラ的なシステムによる樽や、大樽(3000ℓ)でリザーヴワインを保管しています。
木樽での熟成はすべてのワインにとって最も必要であると考えており、ブリュット・ナチュールは最低4年、テロワール5年、ミレジメ6年と非常に長い熟成期間をとっています。
さらにデゴルジュマン後、66～12カ月間はセラーで熟成させてから出荷するなど、そのこだわりは絶えません。

彼の造るワインの合言葉は、「エレガント」「フレッシュ」「複雑」。

どのキュヴェも味わい深くかつ優雅で、これからの展開も非常に楽しみなシャンパーニュです。ご本人いわく「コンサルタントが仕事、シャンパーニュ造りは情熱」。ムニエに信頼をおき、今後ムニエ100%の新しいキュヴェがリリースされる予定です。

香り、味わい、泡のきめ細やかさ、余韻の長さ、コストパフォーマンス、どれをとっても素晴らしく、さらに進化を続けるフォレ・ラミオンは、今後ますます注目されることでしょう。