エリック・ロデズEric Rodez類稀なるピノ・ノワールを生み出すアンボネイ村![]() アイ村、ブージイ村とならんで類稀なるピノ・ノワールを産み出すことで知られる特級・アンボネイ村。11世紀初頭に、エルサレム聖ヨハネ・テンプル騎士団の修道士が教会をたて、現在はこの村の至宝となっています。教会の柱にはブドウの蔓と房が彫られており、当時からブドウ畑が村の生活の大きな柱となっていました。 ドメーヌは村の中心から教会を抜けて県道を越えた離れにあります。目印は国道沿いに看板が立っているだけで、知的で情熱的で弁舌豊かなエリック・ロデズ氏の人柄を想えば、実に地味な構え。ドメーヌの裏手には彼の得意なエノロジーを生かした、「分析所」の看板があります。 南南東向きの恵まれた土壌の理想的な丘の斜面に370haにわたって広がるブドウ畑。特に素晴らしいのは、レ・クレイエールのように地下30mもの厚さに堆積したチョーク層が顔を出している畑です。チョーク層がピノ・ノワールに清いミネラルといきいきとした躍動感、そして官能的な性格を与え、ヴォルネイのような優雅な赤ワインにも引けをとらない、ピノ・ノワールが造られます。 クリュッグ仕込みのアッサンブラージュと樽使い![]() エリック・ロデズは、アンボネイ村のベストの区画を所有しています。ボーヌの醸造学校で学び、その後ボージョレとローヌのドメーヌでエノロジストしての経験を積んだ後、実家のロデズ家を引継ぐまでの間、名門クリュッグに勤めました。クリュッグではチーフ・エノロジストの事故などがあり、若くしてチーフを務めることとなりました。本人も「素晴らしい経験だった」と語っています。 そんな彼が得意とするのは、クリュッグ仕込みのアッサンブラージュと樽使いの技術。これにより、絹のレースのような繊細で凛とした心に響くシャンパーニュを造り出しています。テロワールにあわせて改植を進めたり、リュット・レゾネを採用したりと、実に手間のかかる畑での仕事をこまめに行います。ドメーヌならではの丁寧な畑の手入れで仕上がったブドウは古い小樽を中心に新樽、大樽、ステンレスタンクなども組合わせて醸されます。そして出来上がったベースワインはエリック氏によるアッサンブラージュの妙技を経て、複雑深遠なる一瓶に集約されるのです。 |
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