必ずブルゴーニュを席巻するであろう、未来を駆ける新世代のスター生産者

オーナー兼ワインメーカーのアルノー・バイヨ氏は、2013年にモンペリエ大学院でワインビジネスの修士号を取得し、本格的にワイン造りの道へ進みました。ブルゴーニュの多様性に魅了され、ユドロ・ノエラの孫娘である妻ロールさんと共に準備期間を経て、2014年にワイナリーを設立。翌2015年にファースト・ヴィンテージを生産しました。

当初はすべて買いブドウでの生産でしたが、銀行からの融資を活用して畑を徐々に購入し、現在は約10haを所有しています。アルノー氏は有機農法から醸造、樽の選定、熟成まで全工程に携わり、テロワールを表現しながらブルゴーニュワインの複雑さを尊重・追求しています。

栽培においては2014年の設立時から、オーガニック栽培にこだわり、一切の殺虫剤を使用していません。また、2030年頃を目標にビオディナミ農法の導入を検討しています。

醸造面では、設立当初は施設を借りてワイン造りを行っていましたが、後に自社の醸造設備を新設し、理想とするピュアなワインを造る環境を整えました。発酵はSO₂無添加で行い、白ワインはデブルバージュをせず、赤ワインは短い醸しと軽めのルモンタージュ、ピジャージュによって果実の純粋な味わいを最大限に引き出しています。

赤白ともに濾過は行わず、MLF後と瓶詰め時にのみ、ごく少量（一般的な量の約40％）のSO₂を添加しています。樽は主に名門フランソワ・フレール社製を使用し、白にはシャサン社、赤にはカヴァン社の樽も一部採用。いずれもゆっくりとローストされ、軽い焼き目と均一な木目を持つ高品質な樽のみを選んでいます。

彼のワインは、パリのミシュラン2つ星レストラン「Guy Savoy」やプロヴァンスの3つ星レストラン「La Vague d’Or」など、数多くの有名レストランで使用され、国内外で高い評価を獲得。今後、トップ生産者として入手困難になることは揺るぎない絶対にチェックしておくべきワイナリーです。