ドメーヌ・アルロー　モレ・サン・ドニ　2023

繊細で優しく、極めてエレガントな仕上がり

デュジャック、リニエ、グロフィエなどトップ生産者が集中するモレ・サン・ドニにおいて、1942年から続く歴史あるドメーヌです。3代目となる当主シプリアン・アルローは、ドメーヌ継承から約10年という早さで、ドメーヌをモレNo.1の地位へと台頭させた「100年に1人の逸材」と言われています。

リュット・レゾネを実践し、現在では多くの畑でビオディナミを採用。テロワールの表現を追求しています。醸造ではステンレスタンクで低温マセラシオンを行い、過度な抽出を避け、SO₂の使用も最小限に抑えることで、ピュアな果実味を引き出します。徹底した選果により、基準に満たないブドウや樽は全てネゴシアンに売却するため、最高品質のものだけが瓶詰めされます。

ジュヴレイ寄りの区画と、モレの中心部の区画、シャンボールよりの区画のアッサンブラージュからなるキュヴェ。モレの中心部にある区画「クロ・ソロン」は特に秀逸で、多様なニュアンスをワインに与えています。

最初はやや引き締まった印象ながら、時間とともに繊細で優しく、極めてエレガントな印象へと変化します。上品なフローラルの香りに、チェリーやプラムの果実、スパイスのニュアンスが重なります。柔らかな果実の甘みと心地よい酸が調和し、気品ある余韻を演出。シプリアンらしい透明感と艶を感じる、美しい味わいです。