ラウムラント　キュヴェ・マリア・ルイーズ　2017

「ピノにとって最高の年」複雑さに富む高品質ゼクト

1984年の創業以来、ゼクトを専門に造ってきたラウムラント醸造所。創業者フォルカー・ラウムラント氏は「ゼクトの帝王」と称され、造り出されるゼクトはドイツで敵なしの評価。ゴー・ミヨで最優秀ゼクトに選出されて以降、ゼクト関連の雑誌を開いてラウムラントが掲載されていないことがないといっても過言ではありません。2020年には、ゼクトハウスとして初のV.D.P（ファウ・デー・ペー）メンバーに選出されます。

長女の名を冠した、「マリア・ルイーズ」はピノ・ノワール100％で造られているブラン・ド・ノワール。下層に石灰質、中層に粘土、表土は砂利の土壌。2017年は、春に遅霜がありましたが、大きなダメージは免れました。乾燥した夏により、非常にゆっくりと完熟を迎え、収穫量は少なくなりましたが、とても高品質なブドウが収穫できました。ラウムラントは、「ピノ・ノワールにとって一番良い年だった」と語ります。

ブドウはすべて手収穫、不要な残留物や不良な果実をしっかりと除去したのち、80％をステンレスタンク、20％を2,3年使用したニュートラルな木樽で全房発酵。47カ月の瓶内熟成。デコルジュマンは2022年4月、ドザージュは5.9g/L、酸度は6.9g/L。

洋ナシ、アプリコット、チャツネ、小さな赤い果実のアロマ。とてもクリーミーな泡立ちで、複雑さに富み、エレガントで繊細。アペリティフはもちろん、ブイヤベースや焼き立てのパンなどと合わせてはいかがでしょうか。