1634年からアルザスでワイン造りに携わる、長い歴史を誇るスパー家。20世紀より「ピエール・スパー」のブランド名で親しまれてきましたが、親戚間の意見の違いにより、2007年に協同組合へブランドを売却。その後、現当主の祖父が「シャルル・スパー」の名で別のネゴスを立ち上げワイン造りを継続します。その孫であり、現当主であるシャルル・スパー(祖父と同名)は、ブルゴーニュのボーヌ醸造学校を卒業し、フランス国内、アメリカ、ニュージーランドでの研修を終えた後、一旦は実家に戻り稼業に携わるも、買いブドウによる大量生産寄りのワイン造りにたいして疑問を抱くようになります。 やがて同じくアルザスにて7世代続くヴィニュロンの家系で、のちに彼の妻となるアメリー・ブシェールと出会い、100%ビオディナミで育てた自社畑のブドウを使い理想のワイン造りを、一から始めることを決意します。そして2017年、満を持してリリースされた「アメリー＆シャルル・スパー」。二人は継承されてきた古き良き伝統は守りつつも、新世代らしく自由な発想で実験的なワインも手掛けています。エチケットに描かれたスズメは、スパー家の家紋に描かれているもので、家計へのリスペクトを表しています。

夫婦で互いの家系から相続した畑、新たに取得した畑を持ち寄る形で8つの村に跨り、ブランド、ヘングスト、マンブールなど5つのグラン・クリュを含む合計20haを所有しています。収穫は100％手摘みにより行われ、天然酵母にて発酵。温度制御のもと、ステンレスタンク、樽にて醸造を行います。残糖を押さえたドライで緻密、ミネラル感を際立たせたスタイルは初ヴィンテージからジャンシス・ロビンソン、ジェームス・サックリングより高い評価を受けています。