テヌテ・フェッロチント コッツォ・デル・ペッレグリーノ 2013
それにしても興味深いユニークなワインだ。もちろん、素晴らしいワインだ。
抜栓直後の印象はこうだ。柑橘は柑橘なのだが、いわゆる「爽やか」ではない。この粘着質な重量感は凄まじい。苦み・甘味・オイル感、いづれも力強い。樽香も全体の印象に輪をかける。
しかし、抜栓翌日に変化を感じた。当初、樽香を筆頭に種々の要素が「競合」していた感があったが、それが収斂して来た。まず熟れたグレープフルーツに上質なハチミツをかけた様な落ち着いた香りが鼻腔を支配する。続いて、強いが初日よりはやや落ち着いた樽香が被さる。
つまり抜栓翌日は、この柑橘味と樽香のバランスが実に卓越している。
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