今回のニュージーランド訪問記、最後を飾るのは、ワイパラの「タカケイ・ワインズ」です!
33歳の時にワインの道に転身し、2009年から自身のブランド「コヤマ・ワインズ」を立ち上げた日本人醸造家の小山竜宇さんの新しいプロジェクトが「タカケイ・ワインズ」です。現在小山さんは、ワイパラのグレイストーン マディウォーター・ワイナリーでワインを造っており、一緒に働くワインメーカーのドム・マックスウェルさんは、小山さんがリンカーン大学に通っていた時のかつてのクラスメートだそうです!
醸造場こそ変わりましたが、畑や小山さんの考えは変わっておらず、これまで作り上げてきたスタイルを新たなブランドでも引き継いでいるそうです。



●ワイパラの新しい醸造場
ブラック・エステートなどの複数の小規模ワイナリー6社と共同して使用しています。プロからインターンの学生まで様々な人が働いているため、ピジャージュ用の櫂のサイズも多様です。タンクはサイズが大きいため、収量が低い時にも有効活用できるそうです。
ピノ・ノワールは収穫時に除梗されたのち、開放槽で自然発酵します。キュヴェによって、ポンピングオーバーとピジャージュを交互にします。ピジャージュは、かつて小山さんが研修していたワイナリーを参考に、1日のうち午前と午後1回ずつ行っているそうです。また、無濾過&無清澄で瓶詰めをしています。
●ワインの熟成について
小山さんのコメント
「スクリューの安定性も評価できるが、長熟タイプと判断できるワインにはコルクを用いている。そして10年経過した時、同じ種類のワインでも全部のボトルが違う味になっていてほしいと思う。それぞれランダムな個性が存在することもワインの面白さだから。」
●ワイパラとは?

今回実際にワイパラへ訪問したことで、この産地の地理を改めて深く理解することができました!
ワイパラは、クライスト・チャーチから車で北に1時間30分ほど行った距離で、ブドウ畑以外にも広大な土地があり、緩やかな斜面と平地が広がっています。
名前が似ていることもあり、北島にある「ワイララパ」地区と間違えられやすいです。またワイナリーとしては、パイオニア的存在の「ペガサス・ベイ」が有名です!
↓訪問前日の夜、クライスト・チャーチの町にある焼鳥屋さんとバーで、小山さんとゆっくりお話しすることができました!↓
●甘口ワインの需要について
小山さん
「甘口ワインは食後のゆっくりした時間に楽しんでほしい。しかし今はゆっくりした時間がない人が多ので、そこは懸念しているところ。また、レストランや自宅飲みで甘口ワインを控えても、スイーツやデザートを控えない人が多いと思うので、ワインをデザート代わりにしてほしい。甘口ワインには持続性があり、1日で飲み切らなくても楽しめることをぜひ知ってもらいたい。時代的にはペアリングが好ましいと思う。」
●ワイン業界の今後について
小山さんは、ワイングロッサリーで行った学生向けワインセミナーに非常に関心を寄せてくれているそうです!また、「今後のワインビジネスは、若い人にどれだけワインの楽しさを知ってもらえるかが重要。そのために自分に何ができるかというのも今後のテーマの一つだ」と熱く語られていました。
そんなわけで!ワイングロッサリーと小山さんで学生向けセミナープロジェクトを企画中です!また、小山さん自身の新プロジェクトも始められているそうなので、どちらともぜひご期待ください!


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