先日、ドイツを代表する名門「ゲオルグ・ブロイヤー」のテイスティングセミナーに参加してまいりました。業務部伊達です!


◇ゲオルグブロイヤーについて
1980年代、ベルンハルト・ブロイヤー氏は「ラインガウのリースリングはもっと世界に出るべき」という想いのもと、甘口が主流だった時代にあえて辛口ワイン&単一畑のポテンシャルに挑戦しました。そのフィロソフィを貫き通し、ゲオルグ・ブロイヤーは世界的に評価される生産者へと成長しました。
現在は4代目のテレーザさんが当主を務め、父ベルンハルトさんの理念・伝統を受け継がれています。明るくエネルギッシュな人柄が印象的で、そのパワフルさはワインにも表れているように感じました。
私が興味深く感じたのは、ゲオルグブロイヤーのワインは「硬質で骨格のあるスタイル」というイメージがありましたが、それほど硬いイメージがなかったことです。これは近年の温暖化の影響もあり、むしろバランスの良い仕上がりへと進化しているとのことでした。熟成にオーク樽を用いるのも、樽香を付けるためではなく、味わいをよりマイルドに調和させるためとのことです。
◆試飲アイテム
・ロルヒャー ファッフェンヴィース リースリング2023
洋ナシ、青りんご、レモンの皮、はちみつような香り。ジューシーでフレッシュな果実味が際立ち、余韻にはほのかなブレッド香も。
ペアリング:夏野菜のラタトゥイユ、酢橘とかポン酢つけた生牡蠣
・リューデスハイム ベルク・ロットラント リースリング2022
洋ナシや青りんごなどの果実に、花やはちみつの香り。落ち着いた酸と丸みのある味わい。ややハーブ感も。
ペアリング:白身魚の西京焼き、アンチョビバターソースを使った料理
・リューデスハイム ベルク・ローゼンエック リースリング2018
柚子やはちみつ、プラム、白桃、ややハーブ系の香り。熟成してかなり良い状態だと思いました。熟成を経て複雑さと硬質なミネラル感が調和。まだまだ熟成可能なポテンシャルを感じました。
ペアリング:蒸し鶏や冷しゃぶに柚子ぽんをかけた物、鰻の白焼き柚子胡椒添え
・ラウエンタール ノンネンベルク リースリング2021
柑橘系果実のような果実味に塩味を感じる味わい。リューデスハイムに比べてチャーミングな印象を受けました。
ペアリング:鯛の昆布締め、鴨肉のロースト梅肉和ソース(素材の旨味が活きた料理が◎)
・リューデスハイム ベルク・シュロスベルク リースリング2023
黄色いお花畑を連想させる明るい花の香りに、柑橘系の皮、蜂蜜の香り。リューデスハイムの中でもベルク・シュロスベルクは特別なキュヴェだけあって、群を抜いた味わいです。
ペアリング:すももとチーズを使ったサラダ、生牡蠣の昆布締め酢橘がけ
・リューデスハイム ベルク・シュロスベルク リースリング2016
一言でいうと香り爆弾。ゲオルグブロイヤーのワインの個性(フレッシュな柑橘の香り、華やかなはちみつ)が熟成を経て、一段と広がっている印象。少し熟成香が出てきていて、素晴らしい状態にあると感じました。味わいも凝縮感あって、まだまだ柔らかい熟成香が鼻に抜ける。
◇感想
最後になりましたが、今回セミナーを受けて、ブロイヤーさんのワインのファンになったと共に、もっと良さを伝えていかなければと思いました。
テレーザさんが明るく楽しそうにお話される姿は、お人柄が現れているなと思いましたし、パワフルさや明るさはワインにも反映されているのではないかと思います。
良いワイン、特別な日のワインをお探し方にぜひおすすめしたいワインです。
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