こんにちは、ショップスタッフの濱洲です。 先日、スタッフ向けフォレ・ラミヨンの勉強会に参加しました!


「フォレ・ラミヨン」はフランスシャンパーニュ地方ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区に位置する1955年創業の家族経営のメゾン。当主ニコラ・フォレさんが畑と醸造の両方を手がけ、世界各地でコンサルタントを行い、シャンパーニュ委員会の主要メンバーとして大手メゾンからも信頼される存在。弟のジェレミーさんも長年シャンパーニュ委員会で技術を磨いたエンジニア出身。引退したお父さんは今もアドバイスを続けています。


■彼らの目指すのは、「自然な造りでクラシックなエレガンスを表現すること」。
派手な宣伝よりも、畑や醸造の確かな仕事を大切にし、ボトルには収穫年や瓶詰め日などを丁寧に記載。誠実で透明性の高いワイン造りを行っています。主要品種はムニエで強い愛着と知見を持ち、挑戦的な品種と捉えたうえで「透明感・持続する直線的酸・長い余韻」をムニエで引き出すことを目標にしているとのことです。
■今回のテイスティング
・テロワール エクストラ・ブリュット NV
フレッシュで酸が際立ち、果実味とキレのバランスが心地よい。
・ソレラ エクストラ・ブリュット NV
熟成感と軽やかさが両立した、奥行きあるエレガントな味わい。
・ル・ムニエ エクストラ・ブリュット 2019
ムニエの魅力を極めた、透明感とミネラル感が印象的で和食に合いそうな1本。
・ル・シャルドネ ブラン・ド・ブラン エクストラ・ブリュット 2016
熟した果実の豊かさと引き締まった酸、クリーミーで明るく上品なスタイル。
・ル・ピノ ブラン・ド・ノワール プルミエ・クリュ・エクストラ・ブリュット 2016
華やかな果実味と旨味も感じる温かみのあるワイン。
・アルモニ エクストラ・ブリュット 2014
ミネラル感たっぷりで樽由来の複雑さもある美食向けの1本。
・ブラン・ド・ローズ エクストラ・ブリュット 2018
繊細な泡立ちに、華やかさとやわらかさが調和する甘み&ビターなニュアンスのロゼ。
・「アルモニ・コレクション 2013」
熟成からの複雑な旨味とエネルギーを感じられる一本。家族の思いが詰まった特別な限定キュヴェ。


■「なるべく手を加えず、でも細かく管理する」
気候の温暖化によって、ブドウの酸味や香りのバランスを保つことが以前よりも難しくなっているそうです。そのため、今では25年前よりもずっと正確で丁寧な管理が求められているとのこと。
自然の力を活かしながらも、細やかな手入れでワインの品質を守り続けている姿勢が印象的でした。
また、温暖化でブドウが早く熟しすぎてしまい、味わいや香りの複雑さが失われやすくなるという課題に対しては、南アフリカなど温暖な地域で培ったコンサルタントとしての経験を生かし、完熟したブドウの魅力を最大限に引き出しているそうです。
さらに、紀元前のイタリアの技術を取り入れ、亜硫酸を通常のようには使わないなど、100を超える工夫のひとつひとつが、このワインならではの深い味わいにつながっているのだと感じました。
■感想
今回セミナーに参加して、小さな家族経営ならではのぬくもりと丁寧さ、確かな品質の高さに心を打たれ、一瞬でファンになりました。中でも、小さな息子さんたちがブドウジュースのテイスティングを始めているという話には、思わず笑みがこぼれました。『家族みんなでワインを育て、味わい、語り合う』そんな日常の中に、このメゾンのやさしさと強さが詰まっているんだなと感じました。一杯のシャンパーニュが世代と世代をつなぎ、新しいワインファンを育てていく、そんな未来を感じさせてくれる生産者です。
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