ドメーヌ・フーリエDomaine Fourrier![]() 入手困難を極めるジュヴレの名門本拠地をジュヴレ・シャンベルタンに置く名門ドメーヌ。古樹から生み出される生産量の少ないワインは入手困難を極め、世界中のワインラヴァーが探し求めるレアワインとして知られています。 1930年代にフェルナン・ペルノによって設立されたドメーヌ・フーリエは、フェルナンの甥であるジャン=クロード・フーリエが経営に加わり、1969年に完全に引き継いだ後、ペルノ・フーリエとして知られるようになりました。初期に広大なブドウ畑を所有するという先見の明が今日の基盤となり、ジュヴレ・シャンベルタン、シャンボール・ミュジニィ、モレ・サン・ドニ、ヴージョに計10haの畑を所有しています。2007年に新しい醸造施設が完成したことで全量がドメーヌ内で醸造されるようになり、合計70区画から15種類のワインが生産されています。 当主は71年生まれの5代目ジャン=マリー・フーリエ氏。ジャン=マリー氏はボーヌのワイン農業高校を卒業後、父の仕事を手伝いながらブルゴーニュ大学の醸造講座に通いました。88年には半年間アンリ・ジャイエで研修、93年にはオレゴンに渡りジョセフ・ドルーアンでアメリカのピノ・ノワール造りも学んでいます。94年の帰国後、父のジャン=クロード氏は「醸造するには早いうちからたくさん経験を積むのがいい」と50歳の若さで引退し、23歳の若さで父の跡を継ぐことになりました。 栽培と醸造フーリエが所有する畑はほぼ全てが古樹の区画で構成されており、平均樹齢は50年から70年に及びます(樹齢30年未満のブドウはドメーヌのワインには使用されません)。ジャン=マリー氏の哲学は「テロワールの真髄をボトルに詰める」ということ。健康でよく育ったブドウ樹を維持することこそに細心の注意を払い、ブドウ樹は冬期にのみ剪定され、生育期には房取りを行わず樹自体の働きに委ねられます。 師匠であるアンリ・ジャイエ同様、4~5日間の低温浸漬を行い、極めて低速でほぼ100%除梗されます。この工程によりジャン=マリーが「細胞内発酵」と呼ぶ現象(果皮が完全に破れる前に、発酵の大部分が果実内部で進行する)が促進されます。抽出法はピジャージュのみ。高濃度のCO2を維持することによってSO2の使用を最小限に抑え、ワインのフレッシュさと風味を保つため、全てのキュヴェで新樽の使用率は20%以下に抑えられます。 新たなプロジェクト2011年には自身の名前を冠した小規模ネゴシアン・レーベル「ジャン=マリー・フーリエ」をスタート。傑出した畑を長期賃貸し、家族所有地以外の畑でも同様の栽培手法を実践しています。また、2020年からはオーストラリアの名門ワイナリー「バス・フィリップ・ワインズ」のチーフワインメーカーを務め、2022年からはドメーヌ・コント・ド・シャペルの畑を取得しワインをリリースするなど、国内外でその手腕をふるっています。 |
ドメーヌ・フーリエ Domaine Fourrier
絞り込み