かつての愛車の名が冠された親しみやすいピノ

ムーンダーラは、1991年にヴィクトリア州ギップスランドに設立されたワイナリーで、最高品質のピノ・ノワールを造ることを目標としています。すべてのブドウは火山性の深い土壌で栽培されており、水はけがよくミネラルが豊富なため、ピノ・ノワールに鉄分を含むしっかりとした味わいをもたらします。

「このピノを飲むと、レイモンド・ローウィがデザインした現代美術の傑作である私の古い車を想い、ほろ酔い気分でラブソングを歌うことができますよ。」と生産者が語るのは、設立当初にブドウ畑の柵の柱を買うため、1957年製の愛車「スチュードベーカー・プレジデント」を売ったというエピソードから。キュヴェ名には愛車の名が付けられています。

こちらは、ワイナリーが醸造するピノ・ノワールワインの中で最も親しみやすい印象のキュヴェ。ブドウは完全に破砕されて発酵の前に除梗。オーク樽に移す際、225Lのブルゴーニュ産バリックではなく、500Lのパンチョンを使用しています。ほとんどがレモンド・アリエ産の大きな容器のため、オーク由来のタンニンではなく、果実風味のタンニンとなっています。