サトウ・ワインズSato Wines Ltd.世界が注目するピノ・ノワール産地、セントラル・オタゴ世界最南端のワイン産地であるNZのセントラル・オタゴ。ブルゴーニュより冷涼でありつつ強い日差しにより、繊細で程よく酸の乗ったフルボディーのピノ・ノワールが造られます。 セントラル・オタゴは南緯45度に位置し、2000m級の山に囲まれた内陸にある産地で準大陸性気候。(他のNZ産地は海洋性気候)昼夜の寒暖差が大きく降雨量が少ないために乾燥し、霜の被害が比較的少ない土地です。日照時間が長く、収穫期は乾燥した涼しい日が続くためブドウはゆっくり成熟し良質の酸と糖をもつブドウが育ちます。90年代後半に生まれた若い産地ではあるものの、フェルトンロードの影響もありピノの銘譲地として有名になり、ブルゴーニュやアメリカのオレゴン州とともに、ピノ・ノワール世界3大生産地の一つと言われています。 そんな大注目の生産地オタゴでワインを作る日本人、大阪出身の佐藤嘉晃さん。NZ最高峰ワイナリーのフェルトン・ロードで修業の後、大変評価の高いマウント・エドワードでワインメーカーとして仕事をしていました。 実際お会いすると、あまりに感じの良い方で驚きました。そして、ワインを飲んでまたしても驚きました。「こんなワインがNZで出来るんだ!」と、うっとりするような繊細で美しく、なんとも言えない妖艶なあやうさがあってピノ・ノワール・ファンにはたまらない味! 今まで研修した先がベルンハルト・フーバー、ドメーヌ・ビゾ、ドメーヌ・ピエール・フリックと聞いて納得しました。新世界のワインと思えないそのエレガントさと深みの上品なバランスにうっとりと感動してしまいました! デリケートで、どこまでも純粋なワインを追い求めるサトウ・ワインズは、世界のワイン愛好家の間でも注目され、オーストラリア、シンガポール等へも輸出されています。 評論家ジャンシス・ ロビンソンも高く評価しており、自身の著書「The World Atlas of Wine 7th Edition」では、サトウ・ワインズをセント ラル・オタゴの代表銘柄として紹介しています。 自社畑プロジェクト「ラ・フェルム・ド・サトウ」始動2009年にサトウ・ワインズを設立した佐藤さん夫婦ですが、これまで周辺のビオディナミ(バイオダイナミック)もしくはオーガニック農法で栽培された買いブドウからワイン造りをしてきました。しかし、設立前からフランスなどワイン伝統国の自然派の造り手で経験を積み、彼らやNZ国内の先達たちにビオディナミについて学んできた佐藤さん夫婦は、自社畑および醸造所を持つことが目標でした。その自社畑プロジェクトが2016年より始動し、念願の2019年ヴィンテージを2022年にリリース! ピサ地区の平均標高300mを超える高所のロケーションに出会い、裸の牧草地だったその土地にクローンを選抜して植樹(ピノ・ノワール、シャルドネ、ガメイ、カベルネ・フラン、シュナンブラン)し、ビオディナミを実践。2019年に畑の横に醸造所を新設し、全5種類のワインを仕込みました。ラ・フェルム・ド・サトウがリリースされるのは国内外問わず、今回の2019年産が初めてのことです。今後、全5種類ワインはコンディションを確認した上でリリースされていきます。いずれも日本への入荷量は極めて限定的ですが、可能な限りセラリングをさせ落ち着かせた上でお楽しみ頂くことを推奨致します。 サトウ・ワインズの歴史とワインへの想いプロフィール 1971年 大阪生まれ サトウ・ワインズは佐藤嘉晃と奥様の恭子夫妻により、2009年にはじまりました。初リリースは僅か2樽190ダースの2009ピノ・ノワールにつづき、僅かな量のピノ・グリとリースリングがラインナップに加わりました。そして、2012年シャルドネもリリース! 日本の銀行で知り合った佐藤夫妻は、転勤先のロンドンで世界のワインに触れ、お互いワイン好きが高じて、いつしか自分たちのワインを造ろうと思う描くようになりました。そして2006年に自分たちのワインを造るべく、ニュージーランドへ渡り、クライストチャーチのリンカーン大学で栽培・醸造学を学びました。 大学卒業後間もなく、二人はセントラル・オタゴに落ち着き、バノックバーンにあるフェルトン・ロードでワインメイキングのキャリアをスタートしました。チーフ・ワインメーカー、ブレア・ウォルターのもとで2年半の間、畑とセラーで従事した後、佐藤嘉晃氏は自分たちのワインを造るべく、ギブストンにあるマウント・エドワードへ移り、そこで4年間ワインメーカーとして勤務するかたわら、2009年サトウ・ワインズを設立しました。そして、2012年に自分のワインに集中するため、クロムウェルの地元のワイナリーのスペースを借り、サトウ・ワインズのプロジェクトを推し進めていきます。一方で恭子氏はフェルトンロードの栽培管理者として12年間勤めるなど、精力的に活動を重ねていきます。2016年には念願の自社畑の栽培(ビオディナミ農法、BioGro認証取得)がスタート。初収穫となった2019年には自前の醸造所も畑に隣接して建てられ、今後もサトウ・ワインズは新たな挑戦へと進み続けることでしょう。 サトウ・ワインズのワイン造りサトウ・ワインズのワインは、セントラル・オタゴで有機、及びバイオダイナミック農法で育成されたブドウから造られます。 「ブドウ樹は有機、及びバイオダイナミックによって育成されるべきで、ワイン造りにおいても、極力人の手を介さず化学薬剤や添加物を使用しないこと」が二人の信念で、限りなく自然に任せたワイン造りを目指しています。畑とワイン造りのプロセスのなかで、自然のバランスが維持されたときこそテロワールの個性が純粋にワインに表現されると信じ、それがサトウ・ワインズの基本理念となっています。 亜硫酸の添加においても、通常ボトリング直前のみに僅かに行い、圧搾、及び発酵時には添加しません。亜硫酸はワインに複雑味を与えるブドウ由来の微生物たちの活動を阻害するからです。また、佐藤さん自身、体にやさしく、スムーズな喉越しのワインを求めているからで、その姿勢はヨーロッパで自身が修行した、ビゾなどいくつかの自然派の生産者に共感するものでもあります。 【佐藤夫妻の主な研修先】 ピュアで自然なアプローチでできたナチュラルな味わい佐藤さんのワインはほとんどSO2を添加せずに造られ雑味や苦味が出るのをおさえ、またのど越しを良くしているとのこと。伝統国のピュアで自然なアプローチでワインを造りたい、そうすることでナチュラルで美味しいワインができるのです、と自然にこだわったワイン造りの哲学がワインの味わいからも感じられます。 ランソリットと通常キュヴェのピノ・ノワール。どちらも美味しいのですがやっぱり好みはランソリットという全房発酵のキュヴェでした。どちらかというと淡い色合いでアロマも優しいタッチなのですが、余韻や味わいの縦の伸びが全然違います。通常キュヴェももちろん好きなのですが、ピノ・ノワールがお好きな方には是非ともランソリット、お試しいただきたいです。 【ブドウの供給元】 ●ピノ・ノワール:クロムウェルの町から北20km、マウント・ピサ麓に位置する「ピサ・テラス・ヴィンヤード」 ジョン&ロベルタ・モンテロ夫妻が2002年に植付け(4,500本/ha)/有機栽培/標高300m/浅い表土で覆われた水はけのよいシルト土壌に砂利、灰色硬砂岩、片岩、石英が混じる。 ●リースリング/ピノ・グリ/ピノ・ノワール:クロムウェルから北7km、ダンスタン湖右岸に位置する「ノース・バーン・ステーション・ヴィンヤード」 北西向き斜面にあり、沖積土壌に片岩と石英が混じり、ミネラルが豊富。2009年よりバイオダイナミック育成へ転換。 ●シャルドネ:バノックバーンにある「カーンミューアー・ヴィンヤード」 シャルドネの畑では同地域で最も古い畑のひとつで、有機栽培にて育成。クール・クライメイトらしいデリケートな果実味があり、ミネラルのエッジと切れのある酸味がある。
こちらもおススメNZで活躍する日本人醸造家!ピノの聖地マーティンボローの楠田さん 急成長を続ける産地ワイパラの小山さん SBのお手本となる産地マールボローの木村さん SBのお手本となる産地マールボローの岡田さん |
サトウ・ワインズ Sato Wines Ltd.
絞り込み