困難を吹き飛ばす仕上がりの2018年

ファーストのシャトー・マルゴーがカベルネ･ソーヴィニヨンの比率を高めつつあるため、セカンドはメルローの比率が少し高く、これまでファーストに使用していた極上のメルローがこちらのパヴィヨン・ルージュに使用されています。

ファーストラベルと同じ伝統的な醸造技術と大樽で熟成するという方法を用い、大抵ファーストよりも3～4カ月早く瓶詰めされます。気品高き香りと骨格のはっきりとした味わい、繊細なストラクチャーで、セカンドワインながらも他の特級シャトーに匹敵する品質です。

2018年は20世紀初頭以降で最も暑い年となり、フランスの年平均気温を1.4℃上回る数値を記録しました。降雨とベト病に悩まされ収量は若干少なくなりましたが、カベルネ、メルローそれぞれの収穫時期をしっかりと見極め、厳しく選果を行った結果、素晴らしいワインが出来上がりました。

ファーストラベルを思わせるたくましさと絹のようななめらかさ、そして余韻の長さが印象的です。かつてないほど高い数値のタンニンを含んでいますが、収斂性をまったく感じさせない仕上がりで、最初から最後まで優しく寄り添います。

セラーでゆっくりと熟成させてからお召し上がりください。