「アンファン・テリーブル」(恐るべき子供)とは、フランスの伝統的なワイン生産者が、突然現れた、若く革新的な生産者を蔑むときに使う言葉で、プイイ・フュメの<ディディエ・ダギュノー>やサンテミリオンの<ジャン=リュック・テュヌヴァン>らが代表的な例です。
では、シャンパーニュでの「アンファン・テリーブル」(恐るべき子供)はいったい誰なのでしょう? それは<アンセルム・セロス>です!! セロスはシャンパーニュではめずらしく、自社畑の葡萄だけを用いる生産者。今までは、ブレンドの秘術を生かして国際的なマーケティングを展開してきた少数の大きなシャンパン・ハウスの地位は、狭小なドメーヌで個性的なクオリティ・ワイン造りに打ち込む、いわゆる<レコルタン・マニピュラン>に脅かされようとしています。
<レコルタン・マニピュラン>とはドメーヌ元詰め型のシャンパーニュ。自家畑で栽培したブドウだけを用いてオーナーみずからが醸造するという、このスタイルが素晴らしい品質を守ることが出来るのです! ジャック・セロスがアヴィズとクラマンの村に所有する7ヘクタールのシャルドネは、樹齢50年に達しているほど!
ブルゴーニュでワイン醸造の研修をしたセロスは、1980年に父親の後を継いでシャンパーニュの生産を始めましたが、ブルゴーニュと同様に一次発酵を新樽を含む228リットルのフレンチオークの樽で行い、更にこれを6か月間樽熟成させます。 当然、そのシャンパーニュには強烈なオークの香りと樽熟成に由来する酸化のニュアンスがみつかり、伝統的な生産者からは「シャンパーニュらしさがない」と非難されていますが、米国のジャーナリストの間では「スパークリング・コルトン・シャルルマーニュ」と賞賛されているのです。
そして、実際飲んでみて、「嫌いだ」と言う人は聞いたことがありません!
参考:「ワインの自由」
◆WGまさきこのジャック・セロス訪問記 ◆ワイングロッサリーは「RMシャンパーニュ専門店」でもあります。 ◆RMシャンパーニュ一覧表はこちら