長期熟成のポテンシャルを秘めた1999年

リッジ・ヴィンヤーズはカリフォルニア州を代表する名門ワイナリーで、世界最高峰のワインを安定的に手掛ける醸造所として、絶え間ない賞賛を浴び続けています。

不世出の天才醸造家にしてワイナリーの象徴でもあるポール・ドレーパーは、40年以上にも渡り、極めてバランスに優れ、長い寿命を持つ卓越したワインを造り続けてきました。単一畑が持つ「その土地らしさ」の表現にも創立以来一貫してこだわり続け、ワインのほとんどに単一畑名が冠されています。

1972年に初リリースされたリットン・スプリングスは、樹齢100年以上の古樹を使用したジンファンデル主体のワインです。

1999年は控え目な結実量と厳密な摘房から、平年より生産量は少ないものの素晴らしい品質に仕上がりました。プティット・シラーの比率がわずかに高く、豊潤で官能的なカリニャンもほど良くブレンドされています。ワインにしっかりした重量感があったので、新樽、1年使用の樽の比率を高めましたが、強靭で層を成した果実味がそれで損なわれることはありませんでした。

美しい1974年を彷彿とさせ、同じように長期熟成のポテンシャルを秘めた1999年！　リットン・スプリングスの持つボリューム感や骨格がしっかりと感じられます。